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MORI MASAHIRO DESIGN STUDIO, LLC.

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GKデザイングループ 会長
栄久庵 憲司

森正洋とはこんな人だった

 森正洋さんは長崎県で白山陶器の会社に勤められ、クラフトとIDを見事に両立させた方でした。一見地味に見える方でしたが、中身は情熱的で、その陶磁器にかけるお姿は言ってみれば派手そのもののように感じられました。民芸運動の柳宗悦の影響もあってか、一人でもその情熱を持ち頑張りぬかれているところが人間・森正洋を思い起こさせるのに充分なものがあります。森さんの白磁の作品は誰しも目にしたことがあると思いますが、何も絵付けを施していない真っ白な皿や器にこそデザインの造形美があると、その必要性を周りの多くの方々に説得されている姿が今でも目に浮かびます。決して多弁な人ではありませんでしたが、森正洋の造形デザインそのものが美しかったのでしょう、その作品を見るだけで説得力がありました。

 振り返ると森さんとは色々なところでお会いし、接点がありました。かつて毎日新聞社主催の「毎日デザイン賞」の審査員でご一緒したことがあります。彼は私の心を理解していたかのように、強くIDの必要性について論じてくれていました。まさにIDの社会的価値を必要としている時だったのです。

 森正洋さんの主張はIDの造形力に人間味の必要性を激しく問われたものでした。クラフトの造形には確かに人間らしい肌触りを持ち合わせています。天が与えたものでしょうか。その頃私はキッコーマンのしょうゆ卓上びんのデザインを手掛けていました。森さんのその主張は私の卓上びんに目がけているように思われたのです。キッコーマンの製品としては世界的になりましたが、私にはどこかデザインに物足りなさを感じていたものがありました。それはまさに森さんが伝えたいこと、IDにもっと人間味を持たせるということでした。森さんが生命の監視員となり、私の中に依然として生きている。これからもずっとそうあり続けることでしょう。

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